
複数業態の基幹システムをWebベースで一元化し、新たなMD環境を創造
景気の先行き不透明感から消費の低迷ムードが漂う今、国内の流通・小売業界は熾烈な競争環境に直面している。
海外企業の進出をはじめマス・リテールで展開するGMS※1の台頭、食品販売をはじめるドラッグストア、得意分野に特化したカテゴリーキラーなど、個性を活かして勝負する各社が群雄割拠でしのぎを削っている状態だ。
そんな中、岐阜県を中心に地域に密着した展開で好調な伸びを見せるバローとNECソフトが手を組み、MD(マーチャン・ダイジング)業務の効率化を強力に推進するWebベースの基幹業務システムを共同開発した。
- プロフィール
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株式会社バロー
創業以来、一貫して「地域社会に暮らす人々の毎日の暮らしを商品の提供を通じて支え、豊かにしていく」という考え方を実践する流通・小売企業。「創造・先取り・挑戦」を企業理念に掲げ、常に地域に根ざした事業展開に注力しながら、NSC(近隣型ショッピングセンター)の開発など、新たな業種業態の取り込みにも挑み、積極的に事業拡大を推進。「企業は社会に奉仕する責任がある。そのためには大きく成長しなければならない。大きく成長するためには、挑戦する勇気を持ち続けることが大切である」という信念のもと、岐阜県を中心に勢力範囲を拡大している。
- 本社所在地/岐阜県多治見市大針町661番地の1
- 設立/1958年7月29日
- 資本金/61億7,237万円(2004年4月22日現在)
- 従業員数/正社員1258名、パート・アルバイト等3491名 ※8時間換算人数(2003年9月現在)
売上・仕入・在庫などの各データの共有や即時性が向上インフラ整備で業務改革に挑戦
“WebMD”による基幹業務システムの導入によって同社にはさまざまな成果がもたらされました。例えば、店舗ごとの単品在庫を把握できるようになったことで、全体としてより無駄のない在庫管理が可能になりました。
また、商品発注や店舗入力の各種伝票の処理なども、従前のシステムではマスターのメンテナンスの関係上、1日以上のタイムラグが発生していました。しかし “WebMD”導入後は、データベースが一元化され、Web上から直接反映できるようになったことから、例えばグロサリー関連の発注を〆時間の10分前にマスター入力しても受理されるなど、即時性が飛躍的に向上したことも評価されています。
この本部と店舗間の情報共有を正確かつ迅速に行えるインフラの整備をもって、現在バローではより有意義な販売活動を行うため、さまざまな施策を実践中とのこと。月次ベースで正式にリリースされる精度の高い粗利データを日次ベースに短縮することをはじめ、仕入担当者やバイヤー、店舗で実際に顧客に接するスタッフらの業務とどう連携していくかを模索しているところです。

量と価格に驚くバロー名物の“ウォールバリュー※4”
クリーンネスな店内環境を維持することの徹底は各店舗に浸透する。
MD業務のスピードと精度向上をもたらす“WebMD”で独自のサプライチェーンを強化
今回、NECソフトと“WebMD”を共同開発したバローには、「流通業は店舗、本部、物流、お取り引き先様を結ぶ情報が一元管理されてはじめて成立するシステム産業」という考え方のもと、その武器となる物流システムとの連携を深めた情報戦略を推し進める狙いもありました。
バローでは商品特性に合わせ常温・冷蔵・冷凍の物流センター(品質管理を行う商品検査室を併設)を自前で整備。各店舗単位ではなく、1ヶ所に仕入れを集約することで物流コストの大幅な削減を図っています。通常、メーカーや問屋からの納品はケース単位ですが、バローの場合は自社物流センターを経由させ、店舗への納品を商品1個といった最小単位でコントロールできる環境に整備しています。「必要な商品を必要なときに必要なだけ送る」という手法が、大幅な在庫削減と充実した品揃えを実現し、他社との大きな差別化要因につなげているわけです。
その上で製造メーカーからの直接かつ大量一括買付による仕入価格の引き下げ、ウォールバリュー※4で短期間に売り切る販売計画・売場づくりを進めている同社。赤字覚悟の値引き合戦に闇雲に挑むのではなく、独自の視点で永続的に低価格で販売できる“仕組み”を生み出した先取性は、各方面から注目されています。
「流通の要は情報力」という姿勢を持つバローが、情報の収集・分析・活用をより一層強化するために、流通・小売業界での業務システムの構築経験とノウハウを豊富に持つNECソフトをパートナーに選んだこと、そして本部と店舗間でリアルタイムの情報共有が可能となる“WebMD”のような基幹業務システムの創出に挑んだことは、ある種、必然だったと言えるでしょう。

WebMD導入の主なメリット

- ※4 ウォールバリュー
- バロー独自の販売手法。店舗入口や売場内の商品棚の周辺といった場所に特価商品を大量陳列し、来店客に視覚的に訴求していく。
システム担当者より

NECソフト リテールソリューション事業部
刈谷太一
私自身は運用管理フェーズから参加したのですが、流通・小売業界の中でも創造力と先取性に富み、常に挑戦し続けているお客様。中でも、普段、一緒にお仕事をさせてもらっている情報システム部のみなさんは、常に先のことを考えて取り組んでいるので、毎日が勉強の連続です。現在、導入された“WebMD”と連携する店舗側のシステムのブラッシュアップやグループ企業の基幹業務システムなどの新提案も並行しており、「次は自分が最初から手がけてやる!」と、お客様に負けないよう意欲的に取り組んでいこうと思っています。
NECソフトより
「日本の流通・小売業界の仕組みを自分たちが作り替えていく」という熱意、そして独自の視点から非常に効果的なサプライチェーンを確立していく行動力、いずれも業界内外から多くの注目を集めているお客様とのコラボレーションは、NECソフトにとっても大いに刺激的なものでした。私たちも、これまで培ってきた流通・小売業界での経験やノウハウに加え、持てる技術力を存分に投入し、結果的に“WebMD”を共同開発できたことを誇りに思っています。
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