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全国拠点間の情報一元化により抜本的に業務を効率化

鉄鋼・金属・化学・エネルギーなどのプラントの設計・建設・整備を手がける総合エンジニアリング企業のスガテックは、2000年に創業80周年を迎えました。それを機に、現状の業務や陳腐化したコンピューターシステムを見直し、ムダのないスリムな業務形態に改善するプロジェクトに取り組みました。NECのグループウェアとNECソフトの建設業向けERPパッケージを中軸として業務改革を推進。また、NECの通信技術とNECソフトのアイディアで、どうしても脆弱になってしまう地方拠点とのネットワーク化に成功。それにより全国の支店・営業所をネットワークで結んで情報の一元化を図り、円滑な業務フローを構築しています。さらに施工面では、原価をリアルタイムに把握できるなどの効果を上げています。

プロフィール

株式会社スガテック

  • 本社/東京都千代田区東神田2-3-10
  • 創業/1920年
  • 事業内容/鉄鋼、金属、製紙、窯業、石油、化学、電力などのプラントの設計、製作、建設、整備

ワークフローにより申請・承認業務を円滑化

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大上 昭彦
経理部経理グループマネジャー

 スガテックは、全国10支店に営業所・建設現場を加えて26拠点がネットワークで結ばれています。これらの拠点で、建設工事期間が1年以上にわたる大型工事物件から小規模なメンテナンス工事物件までを手がけています。新規工事物件数が頭打ちの状況の中で、受注機会の向上のため、拠点ごとの情報の有効活用や拠点間での情報一元化による業務の効率化が欠かせません。

 業務の効率化では、スピードアップを図る、ムダを削減する、決裁ルートを明らかにするなどが課題として挙げられていました。例えばスピードアップの場合、支店および全社の月次報告期間を少しでも短縮することが必要でした。ムダの削減では、データの2重作成の削減、文書検索の簡素化、2度書き2度打ちの廃止、中間集計業務の廃止、各業務量の把握による負荷分散の支援などが求められていました。それまでのシステムでは、過去の情報を検索できないため、類似物件のデータを有効に活用できないといった悩みがあったのです。また決裁の場合、申請から承認までにタイムラグがあり、申請業務に滞りが生じたり、規定書類を紙で配布しているためムダな作業が頻発することも問題でした。

 これらの業務形態の見直しを図るために、グループウェア「StarOffice」と統合データベースにより全社共通の情報インフラを構築しました。「営業、施工、管理の部門ごとに閉じていたシステムをオープン化してシームレスな仕組みとし、情報を一元管理できるようにしたのです」と畑原雅裕プロジェクト管理室長は語っています。

 そのためにEメールとワークフローを徹底活用し、業務の流れを早めるようにしました。ワークフローは、総務系3種の申請・精算システムと、基幹系4種の申請システムの計7種類を業務に作り込んだのです。決裁ルートの設定により申請から承認までの流れが円滑となり、その結果ムダな作業や紙の配布もなくなって業務処理の効率化が図られました。また、承認されたワークフローはすべて建設アシスタントのデータとして自動連動され、2度書き2度打ちが廃止され、登録ミスもなくなりました。

リアルタイムに工事原価を把握

 同社では、グループウェアを基盤としながら、建設業向けERPパッケージ「建設アシスタント」が運用されています。総合エンジニアリングという業態のため、建設アシスタントで使える機能を有効に活用しながら、同社独自の仕様や仕組みを取り入れてカスタマイズを行い、アドオンにより機能の追加を図りました。また、ノウハウを他の人に伝承するという目標にも取り組んでいます。
 建設アシスタントで運用しているのは、工事原価管理システムと財務管理システムです。工事原価管理システムは工事の受注から完成・引渡しまでの一連の流れに沿って、工事ごとに原価を管理し、原価情報を計画と常に対比しながら管理できます。利益を正確に把握でき、自動仕訳により財務管理システムへの連動が図れます。

 情報入力は発生源となる全国各拠点で行われ、営業、施工、管理のそれぞれの業務で発生する情報はすべて1つのデータベースに格納されています。当初は情報共有の対象として限られたエンドユーザーを想定し、運用を開始しましたが、次第にユーザー数が拡大し、現在では拠点や現場の事務系、技術系の社員がフル活用するまでになっています。

 各拠点での情報入力により、翌朝には拠点同士でそれぞれの状況がわかるようになりました。そのため、例えば九州の支店の物件における資材調達を北海道支店が肩代わりして担当するなどのことが実現できるようになったのです。

 拠点から本社経理部へのデータ提出がスピード化されたことにより、月次決算の概略把握まで20日を要していたのが13日に短縮されました。「本決算でも、以前より余裕をもって財務諸表が作成できるようになり、半月ほど期間が短縮されました。システムでは入力されたデータをそのまま使っており、支払や振込、手形などが自動的に処理できます。経理はチェックする業務がメインとなり、企画や検討など創造的業務に時間を振り向けることができるようになっています」と大上昭彦経理部経理グループマネージャー。

 現場ではいろいろな職種の人たちが仕事をしており、従来のシステムでは人工の集計にとどまり、経理システムに連動しないと金額が表示されなかったものを、建設アシスタントでは人工データを入力した段階で、工数が自動的に金額に置き換わるようになっています。これによって、原価をリアルタイムに把握できるようになりました。

総合的な施工管理システムの構築をめざして

 80周年を区切りとして業務改善に取り組む同社のシステム化は、もちろんこれで終わりではありません。主に事務系業務を対象とした現在のシステムは第一段階です。

 次のステップでは施工系に注力し、工程管理のためのシステム構築が欠かせません。施工データが蓄積され、システム化のための土壌づくりが進んでいます。今後は施工計画書を検索しやすくするなど、工事管理システムの改良も必要です。

 「どの建設現場でも、1トンの建設にどのくらい原価がかかるのかという原単位を出すことが必要です。システム化により全拠点の情報が均一化され、蓄積されるようになりました。さらに原単位情報などを蓄積しやすくし、施工データを整理して活用しやすくしていくことがねらいです」(畑原室長)

 原単位情報を蓄積するために、作業日報はすべて情報入力されており、これらを分析してシステム化していきます。また同社の協力会社との間を納品管理システム(Web-EDI)でつなげて運用していくことも計画されています。

 安全で確実な施工体制をサポートする総合施工管理システムの完成を目指したスガテックの挑戦は続きます。

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各種施工例

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