
東山 健治
取締役管理部長
蓄積データの多次元分析により意思決定を支援する“PowerPlay”で営業・販売活動の業務革新を追求
バブル期以降、消費の低迷などにより勝ち/負けの差が明確化しているアパレル業界。SPAと呼ばれる製造小売企業の胎動など、新たな動きも生まれており、業界の構造改革に伴うIT活用に大きな注目が集まっている。そんな中、早くからIT導入に乗り出し、いくつもの成果を手にしている、リビングファッションの専門商社、泰道リビングが、営業支援のシステムのグレードアップでより高度な販売戦略の立案を支援する環境構築を目指し、新たな情報分析ツールの導入に乗り出した。
- プロフィール
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泰道リビング株式会社
1926年の創業以来、各種繊維製品の総合商社として順調に業績を伸ばし、1958年にインテリアをはじめ寝具・寝装品、バス・トイレタリー用品などの “リビングファッション”を扱う専門商社として事業を展開。業界に先駆け海外デザイナーズブランドの寝装品を手掛けるなど、先進的な取り組みでリードしている。“好き、嫌い”の感性と品質にこだわり、選び抜かれた数々のブランドで、さまざまな生活スタイルを提案する価値創造型企業。
- 本社所在地/東京都中央区日本橋浜町1-4-15
- 創業/1926年
- 資本金/2億9,200万円
- 従業員数/正社員200名(2003年4月現在)
- 拠点数/本社:東京 営業所:国内4ヶ所 物流センター:国内1ヶ所
自らモノ創りまで手掛け従来の卸売業の枠を超えた「リビングファッション専門商社」
カルバン・クライン、ミラ・ショーン、ミッソーニ、Dポルトー、イヴ・サンローラン、ランバン、ELLE、デザイナーズ・ギルド、アクアスキュータム、レノマ…と、世界に名だたるブランドと提携し、寝具・寝装品やタオルといったアイテムを幅広く展開する、泰道リビング。
1926年の創業から各種繊維製品の総合商社として事業を展開し、1958年にリビングファッション専門商社への体質転換を果たすと、1972年にはイヴ・サンローランとの提携で日本の寝装業界に初めてデザイナーズブランドを導入し、以来、現在に至るまで数多くの海外ブランドを手掛ける業界のマーケティングリーダーとして独自の成長路線を歩んできました。
最近では、2001年にファイブフォックスとのコラボレーションによるSPA「コムサイズム・ホーム」で小売事業へ進出したり、2003年にはカテキン染色繊維「T‐LIFE」を伊藤園と共同開発したりするなど、単なる卸売業ではなく“モノを創る問屋”という新たな形態の模索にも積極的に取り組んでいます。
このように、より生活者の視点に立ったモノ創り、店舗創りの実践によって、新たなリビングファッションの提案を推し進めていく同社では、早くからIT活用による業務効率化に着手。1970年代からNECソフトをパートナーに、汎用機のACOS2を導入して基幹システムの構築に乗り出し、1996年には営業支援システムとしてDWH※1 ツールの“営業アシスタント”を採用して販売データの分析に乗り出すなど、この分野でも先進的なアプローチを見せていました。
経年劣化により陳腐化していたDWH ツールの課題を一掃するべくグレードアップを決断
そんな同社が営業支援システムの刷新を考慮しはじめたのは2001年の頃です。「基幹システムを導入した1970年代から社内で情報システム委員会を立ち上げ、常に経営戦略や現場支援に寄与できるIT活用の在り方を探っていました。その場で3年ほど前から『“営業アシスタント”によるデータ分析では物足りない』という現場からの声があがりはじめたのです」と話すのは東山健治取締役管理部長。
同社では、独自のキャラクターを持つさまざまなブランドの製品をプロデュースするところから顧客への納入までのモノの流れを、情報の流れに置き換えて最適化しようという思想があります。その際、正確な需要予測が基礎的なデータとして必要となり、単品ごとにリアルタイムかまたはそれに近いかたちで受注状況を把握し、地域や時期といった独立変数によってどのような変化を示しているか、その傾向を読みとる環境を構築するためにDWHツールの“営業アシスタント” を導入していました。
しかし、「商品の受注・販売や在庫などの情報把握の即時性を月単位から日単位・曜日単位で高めたい」「顧客情報を支店の売場ベースまで詳細に把握したい」「対比データの蓄積を13カ月分から36カ月分にまで増やしたい」「個別対応していた各種帳票類の作成や各種分析データのグラフ化といった加工を自動化したい」といった、さまざまなニーズが具体的な課題として俎上にあげられるようになり、DWHツールの機能強化への機運が日ごとに現場レベルで高まってきたのです。
「市場動向を捉え、在庫を余分に持たず、多品種少量展開で的確に製品を供給していくためには、いろいろな切り口の分析データが必要不可欠。販売や営業の現場で、より意思決定を支援できる環境にするため、2003年にグレードアップに着手することにしました」と管理部管理課の高田義行課長も当時の状況を振り返ります。
データをより多次元的に分析できるBIツール
“PowerPlay”をNECソフトの提案を受け選択
こうした同社のニーズを受け、NECソフトでは最適なソリューションを模索。“営業アシスタント”のバージョンアップやカスタマイズによる機能強化ではなく、世界的なBI ※2 ツールの大手ベンダーであるコグノス社の“PowerPlay”を活かした販売分析システムを提案しました。
“PowerPlay”は多角的なデータ分析やレポート作成機能を持ち、WebブラウザやExcel などを介して簡単にカスタマイズできる柔軟性の高いBIツール。中でも企業に蓄積されたデータを概要から詳細な情報へドリルダウンしながら、さまざまな切り口で見ていく多次元分析に優れており、同社のニーズにジャストフィットするという判断から選ばれました。
NECソフトは2003年12月から本格的に“PowerPlay”の提案を開始。2004年2月には同社に蓄積された実データを用いたデモで、その効果や操作性などをアピール。同社から導入決定の回答を引き出し、1カ月強という短期間でのシステム構築で2004 年4月に無事稼働することになりました。スムーズな導入が実現した背景には、特別なプログラミングの必要がなく導入負荷が少ないという “PowerPlay”の特性と、250社以上のDWH構築実績で培ったシステム構築のノウハウがあったから。管理部管理課の諏訪部克彦課長補佐も「他社ベンダーの製品でも知り尽くしていました。かゆいところに手が届く提案をいくつももらえ、安心して任せられました」と評しています。
データ分析の視点を増やし、素早い経営判断につなげるBIツール、“PowerPlay ”

生産・物流・販売までのすべてのビジネス・プロセスで発生する経営情報を、さまざまな切り口から多次元分析して、経営の妨げとなる問題点や解決策の発見を促すBIツール。
- ※1 DWH
- Data WareHouseの略。時系列で蓄積された大量の業務データから、各項目間の関連性を分析するシステムのこと。企業活動のさまざまなシチュエーションで意思決定を支援する。
- ※2 BI
- Business Intelligenceの略。企業内に蓄積されたデータから必要な情報を取り出し、数値データの裏付けによって迅速かつ的確な意思決定を実現していく手法のこと。
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