株式会社トミー様 | 事例紹介 | NECソフト

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米山満
管理本部財務部長

月次決算処理のスピード化と分散入力による部門別損益管理

ミニカー「トミカ」や鉄道玩具「プラレール」などの超ロングセラー商品で知られるトミーは、創業1924年のおもちゃの老舗大手企業です。同社は、早くから決算処理のスピード化を図るために会計システムとして会計業務パッケージ「SuperStream」を導入。情報システム部中心のバッチ処理システムから脱却し、経理部を主体とするEUC(エンドユーザーコンピューティング)を推進するようになりました。経理部では現在、毎月30,000件のデータを処理し、提案型経理として経営管理資料の充実に努めると同時に、営業など各部門での分散入力により損益をリアルタイムに把握できる体制を敷いています。

プロフィール

株式会社トミー

  • 本社/東京都葛飾区立石7-9-10
  • 設立/1953年、創業/1924年
  • 従業員/396名
  • 事業内容/各種玩具雑貨類、テレビゲームソフト・乳幼児関係商品、コンピューターソフトの企画・開発・製造・販売ならびに輸出入

経理部主体によるEUCの推進

 トミーは最近ではポケットモンスターやディズニー、スターウォーズの関連商品などが好調です。しかし玩具業界では、ヒット商品を連続的に飛ばしていく高成長シナリオを描きにくい時代になっているのも事実です。
 そうした中でトミーは、消費の現場を見る、現物としての商品力を高める、低成長の時代である現実を見るという「三現主義」により、足元をしっかりと見つめながら、夢のある商品を提供していこうとしています。そのためには、社員一人ひとりが利益体質を高めて企業競争力の向上を図ることが不可欠です。同社では、部門別に損益データを把握し問題点を発見して迅速に対応できる会計システムを構築しています。
 1996年に新会計システムを導入した直接のきっかけは、月次決算処理時間の短縮化と、当時株式公開を控えて有価証券報告書や決算短信など報告書類作成のスピード化に迫られていたことです。またそれまでのメインフレームによるシステムでは、処理ごとに情報システム部が介在するため、経営層やエンドユーザーの意見が反映されにくかったのです。そこで経理部が主体となって、新しい会計システムとして会計業務パッケージの検討が行われました。
 「クライアントサーバー型でEUCを推進できることが第一の条件でした。経理部が主体となってシステム構築を行い、経理部で必要な資料を加工できて即座に結果が見られることを望んだのです」と米山満管理本部財務部長。また「1年前にグループウェアが導入されてインフラが整っていたこともあり、EUC指向の新しい会計システムを導入しやすかった。機能的にも完成され、コストパフォーマンスに優れる会計業務パッケージとしてSuperStreamを選択しました」と伊藤成二トミーシステムデザイン株式会社グループ事業部取締役事業部長は語ります。

ドリルダウンによる特異点の発見と早期対応

plarail
ロングセラーの鉄道玩具
「プラレール」

 トミーが導入したSuperStreamは、一般会計システム、支払管理システム、手形管理システムのモジュールから構成されており、NECソフトがカスタマイズを担当しました。同パッケージが制度会計上で必要不可欠な帳票をすべて網羅し、管理会計の帳票も充実していることにより、カスタマイズ量は比較的少なく抑えられました。また会計制度の改正や組織変更、システムの拡張にも柔軟に対応が可能です。
 経理部では現在、端末から経理伝票のデータ入力を行い、発生するデータを適切に処理しています。残高明細表など独自の帳票による管理が可能になっています。
 「売上げや仕入れの情報はホストシステムと連携を取っていて日々確認できるため、会計システムで経費を入力すれば損益計算結果の確定ができます。将来的にはすべて現場入力に移行し、経理は承認するだけにしていきたい」と黒川浩一財務本部経理部経理課長は語ります。各部門での分散処理を進めて経理部での入力を省くことで、経理部は経営管理資料作成の充実を図り提案型経理へと進展させることが目標です。
 会計システムのカスタマイズによって機能が追加され、その後のパッケージ機能強化により標準機能となって大きな成果を得ているのがドリルダウン機能です。掘り下げることを意味するドリルダウンでは、部門別損益計算書から総勘定元帳へ、総勘定元帳から仕訳伝票へと、次々とデータをたどっていくことができます。
 ドリルダウンを行うことによって、入力ミスなどの異常点や予実績における特異点を日次レベルで発見し、原因を究明して早期に対処できるようになりました。予算データが会計システム内に収められているため、実績との比較を各部門でも簡単に行うことができるようになっているのです。各部門では、月末になると損益計算結果の報告書を提出しなければなりませんが、ドリルダウンにもとづいて分析のコメントを書くのにも有益であり、報告書の早期提出に役立っています。

社員の会計システムへの参加意識が向上

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2003年で誕生20周年を迎える
「ZOIDS」

 経理部では、月次決算処理の時間を大幅に短縮することにより、各月の締日の第5営業日までに経営層に月次報告の要約をEメールで提示しています。この結果、経営層は売上げや利益の達成見通しを早期に把握できるようになり、迅速で的確な意思決定に役立てることが可能になりました。
 新会計システム導入による成果をまとめると、EUCの推進、経理部門の省力化、月次更新の時間短縮を挙げることができます。ドリルダウン機能により、各部門で部門別損益計算書、販売管理費が確認できるようになりました。
 現在、経理部主導の運用から部門主体の運用に切り換えつつあり、小口現金出納などの伝票入力も経理部から各部門などの発生元に移行しています。各種伝票のWebによる分散入力は、現在はスタッフ関係の100人ほどが対象ですが、近い将来には全社員400人に普及させることを目標としています。
 「経理部の業務の負荷分散を図り、データ発生部門で入力を行うことにより、月次決算の早期化が図られるようになりました。そのことで、社員の会計システムへの参加意識が向上するとともに、各自の自己責任意識も向上しています」(黒川課長)。同社では、部門利益がそのまま所属部員の報酬に反映される業績評価制度を採用しているのです。
 「実質的には日々更新で残高が日々確定するので、月次更新に費やされていた時間が大幅に削減できるようになりました。売上げや利益の達成見通しが早期に確認できるため、いち早く的確な意思決定を下せるようになったことは大きな成果です」(米山部長)。
 「今後は、拡張性のある会計業務パッケージの特性を生かして、現在運用中のシステムに加え、固定資産・リース資産システムを追加導入したいと考えています」(伊藤部長)。既存の機能とシームレスに連携ができるのも会計業務パッケージのメリットです。また全関連会社への会計システム導入、会計情報の集約による有効活用、連結決算処理が課題になっています。

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