
小坂光司郎
経営企画室情報
システム担当マネージャー(右)と
津田英志
経営企画室情報システム担当
映画の新しい楽しみ方を提案してサービス向上に図る劇場の運営システム
英国ヴァージングループの一員として、シネマコンプレックス(複合型映画館)を日本で全国展開するヴァージンシネマズジャパン。全席指定の快適な座席やオープン式チケット発券カウンター、POSターミナルでのチケット発券、観客の会員組織化など、従来にない劇場サービスを提供しています。インターネット予約システムでは、Webサイトから劇場の空席状況を確認して座席を予約することができます。映画とライフスタイルを組み合わせた楽しみ方を次々と提案していく同社の新しい劇場の運営システムによって、日本の映画界が大きく変わりつつあります。
- プロフィール
-
ヴァージンシネマズジャパン株式会社
- 本社/東京都南麻布4-5-48
- 設立/1997年
- 資本金/23億3000万円
- 事業内容/映画館の経営、映画グッズの販売など。
オープンカウンターのPOS端末から発券
シネマコンプレックスは、同一施設内に複数のスクリーンを設置して複数の映画を上映するシステムです。ヴァージンシネマズでは、現在8館のシネマコンプレックスを経営しています。2003年春には、建設中の六本木ヒルズに国内最大級のスクリーンを設置し新しい文化の発信地をめざす映画文化発信地「ヴァージンシネマズ 六本木ヒルズ」がオープンします。
ヴァージンシネマズでは、空港スタイルのオープン式ボックスカウンターで係員が応対し、POS端末からチケットを発券します。全座席指定制を採用し、発券時に指定席数や入場人数の管理をシステム上で行います。
劇場内では、前後の高低差と配置に工夫をこらしたスタジアムシートで、リアルな音響で映画を楽しめます。また、飛行機のファーストクラスを想定した「プレミアスクリーン」では、サイドテーブルの付いたリクライニングシートで映画を鑑賞でき、専用のクロークやバーも利用できます。
観客を顧客としてとらえ、常にサービスを工夫するという姿勢は従来の劇場経営には見られなかった特徴です。さらに会員制「シネマイレージ」では、各種のサービスを提供しています。会員が見た映画の上映時間1分を1マイルに換算したポイント数に応じて、オリジナルグッズや映画・旅行招待などのサービスを行うというものです。
「会員の方がいつ何の映画を見たかがわかるようにデータベース化しております。今後は、ホームページでも確認できるような仕組みを考えています」と経営企画室情報システム担当の小坂光司郎マネージャーは語っています。
会員数は現在61万人に達しており、1館オープンすると10万人単位で増加するとのことです。拡大する観客に対応して一層のサービス向上を図りながら、サービスを支えるシステム上では簡単な操作であることや、販売効率をアップさせることなどが望まれます。NECソフトでは、システムの構築を全面的にサポートしています。
並ばないで済むインターネット予約システム
週末、または料金が1,000円になる毎月1日の「ファーストデー」や毎週水曜日の「レディースデー」は、観客は混み合ってチケットカウンターにはいつもよりも長い列が生じます。並びたくない場合や余裕をもって鑑賞したい場合は、インターネット予約システムを利用すると、あらかじめ座席を確保することができます。
同社のホームページにアクセスして、まず劇場を選択してから、観覧希望日をクリックします。次いで映画名、上映時間を選んでいき、スクリーンごとにブロック分けされた座席を指定します。システム上では、指定されたブロックにもとづいて座席が自動割付されます。次に購入枚数を入力して空席を確認した上で予約を確定し、さらに氏名、メールアドレス、電話番号、クレジットカード情報を入力します。カード情報は暗号化された上で送信されます。手続きが完了すると、4桁の予約番号が入った確認メールが送られてきます。
観覧当日は、ロビーに設置されている自動発券機「vit(virgin internet ticket)」に予約番号と電話番号を入力すると、自分の名前がディスプレーに表示されて座席指定されたチケットが発券されます。
また、ヴァージンシネマズ小田原が2002年12月にオープンしたのに合わせて、全館で携帯電話からもチケット予約ができるようになりました。チケットは窓口で並んで購入するという従来の映画入館スタイルの概念を覆す、利便性の高い画期的なシステムです。
「現在は正規の料金を適用していますが、割り引き料金を適用することでインターネット予約の利用者を増加させ、発券カウンターの混雑を少しでも緩和させるという考え方もあり、検討している最中です」(小坂光司郎マネージャー)
売店まですべてクレジットカード決済へ
今後は会員システムと連携させて、会員がインターネット予約を行う時に会員番号を入力すれば、劇場では会員カードを通すだけですぐに発券できるようにする予定です。
ヴァージンシネマズ六本木ヒルズには、観客が自分で座席を選んでクレジットカードでチケットを購入できる自動発券機が導入されます。クレジットサーバにより、カードを通したらサインレスで瞬時にレシートが発行されるようにします。
さらにはチケットだけでなく、売店まですべてクレジットカード決済ができるようにする計画です。曜日や上映作品によっては明朝まで営業したり、また本格的な食事を提供したり、生演奏が聞けたりと、映画エンターテインメントの新しい発信地を切り開くものと期待されています。
従来見られなかった斬新なサービスやシステムへの取り組みは、観客の裾野を広げて映画人口の増大に寄与していることは間違いありません。今後2~3年で20館にまで拡大していく方針で、全国でヴァージンシネマズのファンが増えていきそうです。
- ※本ページに記載されている情報は掲載時におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承下さい。
- 1ページ目









