株式会社ライフランド様

株式会社ライフランド
情報システム室 室長
風岡 研志 氏
互助会を支えるミッションクリティカルシステムで、オープン環境へのマイグレーションを完了
汎用機で数世代にわたって開発・利用してきたアプリケーションは企業の貴重な資産。だからこそ、中身を変えずにオープン環境へと移行し活かしていく選択肢がある。互助会事業の株式会社ライフランドは、コアとなる会員管理システムのオープン化を決断、ノウハウが込められたシステムを未来に継承することに成功した。
- プロフィール
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株式会社ライフランド
千葉・茨城・福島エリアで、葬祭場および結婚式場の利用に大幅なサービス特典を受けられるライフランド互助会を運営。グループ企業の株式会社ライフクリエイトと株式会社ライフランド(いわき)と共に、お客さまのニーズに合った婚礼サービスと葬祭サービスを提供。
- 所在地:千葉県千葉市中央区祐光4-18-3
- 設立:1967年12月
- 資本金:1億5,500万円(グループ3社)
- グループ社員数/1,577名(2006年12月末日現在)
「残すか」「移行するか」迫られる判断
信頼性の高いホスト系システムを使う企業にとっても、IT環境の変化に対応したいというニーズが高まるのは自然な流れです。しかしその最適な手法は企業によって異なります。自社に合った取り組みが成功の秘訣といえるでしょう。千葉・茨城・福島エリアで冠婚葬祭の互助会サービスを展開する株式会社ライフランドの場合、基本機能や操作性を変えない「リホスト」方式で会員管理システムのマイグレーションを行うことが最適解と結論づけました。
互助会のメリットは、将来の結婚式や葬儀に備え、事前に月掛金を支払うことにより大幅な特典を受けられるところにあります。ライフランドはスタイリッシュな結婚式場や、地域に根ざした葬祭場をグループ会社で運営しており、互助会の会員は質の高いサービスを格安で利用することができます。会員のライフイベントをサポートするために月掛金を預かる立場上、会員管理を行うシステムは非常に重要なものでした。「10 年ほど前までは多くの業務をACOS-2に頼っていましたが、近年では、経理・人事・給与システムを多機能なパッケージソフトへ切り替えるなど、ニーズに応じて柔軟に対応していました。自社開発した結婚式場や葬祭場関係のシステムもオープン環境に切り出していった結果、データ量も多く重要度も高い互助会の会員管理システムが残ったのです」と、情報システム室 風岡研志 室長は語ります。実はこうした背景から、会員管理システムは安定性に優れたACOS-2に残すことが当初の方針だったといいます。しかし、あるきっかけから変更を迫られることになりました。
無駄なく・無理なく人材の問題を解決したい
「前任の責任者が退職されて、ホスト系の知識を持つのが私だけになってしまったのです」(風岡 室長)。ライフランドの情報システム室はメンバーが5名。そのうち風岡 室長を除く4名はオープン系のテクノロジーには詳しいものの、ホスト系のシステムには馴染みがありません。ACOS-2 を今後も使い続けることが不安になった以上、対策が必要です。そのためNECとNECソフトから詳細な提案を受けることになりました。マイグレーションと一言にいっても、いくつかの方式があります。NECソフトからは、3つの選択肢が提案されました。1つ目の選択肢は、ACOS-2にビジネスロジックを残して継続利用し、新しい機能をオープン系サーバーに構築して、両者を連携させるもの(リフロント)。2つ目は、ACOS-2のアプリケーション資産を、ビジネスロジックを変えずにオープンシステムへ載せ替えるもの(リホスト)。そして、アプリケーションを新たにオープン環境で再構築するというもの(リビルド)です。 NECソフトの提案は現状のアプリケーション資産やシステムの稼働状況などを踏まえ、それぞれの選択肢についてシミュレーションを行いながら、長期的なコストまでも比較できる内容でした。
検討の結果、今回のケースではACOS-2を使い続けるのが根本的な解決にならないということ、一方でACOS-2上の会員管理アプリケーションはまだ十分利用できること、コスト的にも条件に合っていることから「リホスト」を選択しました。日常業務でのユーザー数が多い会員管理システムでは、一気に再構築を行ってしまうと現場の混乱やトレーニングの負担が心配です。そこで現状の機能や操作性を変えずにこれまでのアプリケーション資産をオープン環境で活かす方法を選択したのです。
マイグレーションの勘どころ
2005年12月、マイグレーションのプロジェクトがスタートしました。ACOS-2上会員管理システムはCOBOLの他にNEC独自の簡易言語である IDL IIを使って開発されており、それらをオープン環境のCOBOLで100%稼働させるように移行することが基本目標です。オープン環境では、それまでのACOSとETOSという組み合わせから、WindowsサーバーとクライアントPC(VB+ OLTPPARTNER)の仕組みになります。帳票類についても、内容は変更せず罫線やフォームを整えるためにNECソフトの「らくらくふぉ~む」を使って約200帳票を移行し、「Printview」および「spoolernet」で帳票の電子化と自動振り分け管理を実現しました。NECソフトからは移行前のアプリケーション資産に関する分析から、移行設計、変換、データ移行、性能チューニングまで全工程にわたってサービスが提供されました。「プログラムはツールが自動的に変換してくれますが、人が手を加える必要もあり、想像していたよりも大変だったという印象があります」(風岡室長)。コンバージョンにはプログラムの文脈を読んで人手で進める方が高いメンテナンス性を維持できるため、そういった箇所はNECソフトの ACOSマイグレーションサポートセンターを中心とした全社横断的な連携プレーで作業が進められました。
また、ライフランドでは会員の方から電話があった時に電話番号から顧客情報を自動照会してスムーズな対応ができるよう、CTI(Computer Telephony Integration)を利用したコールセンターを運営しています。NECソフトで構築したこのシステムも、マイグレーションの対象です。「CTIのマイグレーションは特にスムーズでした。その他の手間がかかる部分も、NECソフトは経験やノウハウがあるから、現象を見ただけで問題がありそうなところをピンポイントで指摘してくれます。そのあたりはさすがだなと思いました」と風岡 室長は話します。カットオーバー直前はライフランドとNECソフトのエンジニアが休日返上で最後の追い込みをかけ、当初のスケジュール通り2007年4月1日にオープン環境で会員管理システムが動き始めました。以来、順調な稼働が続いています。
移行後はシステムがすっきり、新たなIT活用が始まる

株式会社ライフランド
情報システム室 主事
大高 達也 氏
「今回は第1段階として移行後の安定稼働が目的でしたから、まだ会員管理システムをいじることはしていませんが、これからはCOBOLに馴染みがなくてもAccessで柔軟に機能を拡張できます。だいぶ生産性が違うと思います」と情報システム室 大高達也 主事は話します。ACOS-2上で追加・変更が繰り返されてきたライフランドのプログラムにはドキュメントがないものも多く、マイグレーションの過程で苦労の種になったとのことですが、それらを残すべきかどうか1つずつ確認した結果、アプリケーション資産の棚卸という副次効果も得られました。「私が入社する前に作られたようなプログラムも多数ありましたが、使われていないものは移行せず、半数ぐらいに数を減らしました。会員管理システムは掛金の口座振替などを含んでいて非常に気を遣う内容でしたが、安全性を最優先にしてうまくマイグレーションできたと思います」(風岡 室長)。役目を終えたACOS-2は近日中に撤去される予定とのこと。ライフランドのサーバールームには代わりとなるWindowsサーバーが並んでいます。今後は第2段階として、データベース統合などシステムの最適化や機能強化が進められる予定です。
システム担当より

NECソフト株式会社
神奈川支社
流通サービスSIグループ
リーダー(プロジェクト統括リーダー)
二色 孝一
NECソフト株式会社
PFシステム事業部
プロジェクトマネージャー
(ACOSマイグレーションサポートセンター)
田村 千波
汎用機のアプリケーションはお客さまが築いてきたかけがえのない財産のため、それを無駄にせず将来に活かしていくお手伝いをするのは大切な仕事です。オープン系に移行すればすべて解決するわけでもありません。今回も、メリットとリスクの両方があることを十分にご説明し、ご理解をいただいてからマイグレーションに取りかかりました。今回のプロジェクトはNECソフトのPFシステム事業部、北関東支社をはじめ、いくつもの事業部そしてお客さまが協力し合い、一丸となることで、完遂することができました。今後もお客さまと意識を共有し、時には苦労も共有しながら、満足のいく結果を出していきます。
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