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社団法人愛媛県建設業協会様

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鈴村 恒 常務理事・事務局長

県下建設業のIT化を積極的に推進する支援システム「SweetCALSえひめ」の企画・開発

建設業界が景気低迷や公共事業の削減など厳しい状況に直面する中で、愛媛県の建設業界も例外ではありません。寒風にさらされる県下の建設業の指導・育成、またその援助にあたる愛媛県建設業協会では、全国の自治体で導入が始まるCALS/ECへの対応をめざして、NECソフトの建設CALS/EC支援システム「SweetCALS」の開発に企画段階より参画、いち早くその普及に当たっています。愛媛県では2003年度より一部運用が、また2007年度以降本格運用が始まります。支援システムの積極的な導入、普及により建設業のIT化にも拍車がかかるものと期待されます。

プロフィール

社団法人愛媛県建設業協会

  • 本部/愛媛県松山市二番町4-4-4
  • 会長/浅田毅
  • 創立/1950年
  • 法人設立/1955年
  • 支部/13
  • 会員数/985社

オリジナル支援システムによるIT化の必要性

executive
関谷慎吾 次長

 愛媛県建設業協会は、全国各県の建設業協会と同様に発注官庁と会員企業との橋渡しとしての役割を果たすとともに、公益法人としての立場で愛媛県の建設業の指導・育成・援助、また建設業許可の指導などを行っています。建設業者をどう育成し、発注官庁に対しどう要望を伝えていくかが最大の使命といえるでしょう。

 現在、同協会の会員企業は985社、うち57社は県外の大手ゼネコンですので、920社余りが県内の建設業者ということになります。愛媛県の建設業は、パソコンの導入は進んでいますが、インターネット環境の普及は8割程度で、他産業に比べれば遅れているのが実状だと見られています。

 「建設業の最大の問題は生産性の低さであり、生産性を高めながら今の単価で利潤をあげるようにしなければいけません。それには品質を保ちながらコストダウンを図る必要があり、ツールとしてのIT化の導入が欠かせません。そのツールは日本の建設業に合うようなものでなければならず、建設業に特化した品質管理の手法を進めていくことが大切です。それが安くて効率の良いものであれば、急速に普及し拡がっていくと思います」と、鈴村恒常務理事・事務局長は語っています。

 2001年国土交通省による「CALS/EC地方展開アクションプログラム(全国版)」の策定を契機に、全国の自治体でCALS/ECへの取り組みが広がっており、中小規模の建設業者においても現場業務の電子化とともにCALS/ECへの対応が急務となってきました。同協会でも全国の動きに呼応して CALS/ECの講習会を県下で開催するなど会員へ周知してきました。

 そうした中で、会員に対してそれ以上の支援ができないかという発想のもとで企画されたのが「SweetCALSえひめ」です。公的発注者と受注者の橋渡しが必要条件となるため、同協会が利害にとらわれず関与する必要があると考えられ、オリジナルの支援システムを企画、開発することとなりました。

入札・契約から完成・納品まで一元管理

 「CALS/ECシステムが会員企業で有効に活用され、社内の合理化、IT化に貢献するものでなければ、受注者はCALS/ECに対応するシステムを構築するために多大な負担を負うだけとなってしまいます。費用負担に耐えられない業者はそれだけで淘汰されかねないことが懸念されるため、当協会自らがIT活用による社内業務合理化を図れるように、NECソフトの協力を得て支援システムを企画、開発するに至ったのです」と、関谷慎吾次長は語ります。

 すでに市販されている関連ソフトは相互につながりがなく、個々に導入するには膨大な経費を必要とし、まとまりに欠けると判断されました。また工程管理や出来形管理は受注時から一貫したシステムを構築しないと意味がありません。また、質の高い社会資本を後世に残すという使命においては、発注者と受注者がデータを共有し、施工の合理化を図ることが重要であると、同協会では考えました。

 SweetCALSえひめの特長は、まず入札・契約から完成・納品まですべてこのシステムで一元管理でき、契約から完成引き渡しまで一貫して支援することです。また施工実績に基づいたデータベースを構築し、生産性向上と技術力の向上が図れます。必要と思われる機能のみ実装したシステムであるため安価であり、ペーパーレス化を促進してコストダウンにつながることはいうまでもありません。

 情報はデータベース化され、社内での共有はもちろん、LAN/Webを活用し、離れた所にある他部局との情報共有も図ることができます。将来の IT化を見越して発注者の求める電子納品システムが変化しても発展・対応可能です。国および県の求める様式をほぼ網羅しているため、自ら作成する手間が省けます。

 「今後のバージョンアップやサポートは永続性が求められ、またこれからも市町村などと協議していく必要から、システム展開にあたっては当会が永続的に関わっていくべきだと考えています。販売は愛媛県建設業協同組合連合会で取り扱うこととし、広く普及させることがよいシステムに育てる近道であると考え、将来は会員や組合員以外への販売も見込んでいます」(関谷次長)。

威力を発揮する工事のデータベース化

 SweetCALSえひめは現在、普及促進の販売活動を展開中で、300社導入を目標としています。重要だとされているのは、導入した建設業者が社内のIT化をこのシステムだけで実現でき、なおかつデータベース化が図れるということです。

 これまでソフト会社がつくってきた単品のプログラムはありましたが、それらが有機的に結合し、なおかつ皆で情報を共有でき、データベースを構築できるという発想がこれまで少なかったのです。ですから、導入した建設業者からは高い評価を受けているとのことです。

 「とにかく建設業者の工事量は膨大な数になりますから、『1社ごとに過去5年分の工事履歴を提示せよ』と発注者に指示されたら、3年分くらいはなんとかなっても、5年分はお手上げというのが実状です。こうした状況にもきちんと対応できるシステムとなっているわけです」(関谷次長)

 問題は、データベース化の部分が表だって見えないため、建設業者がソフトの良さを理解するのは本当に使い込んでからであることです。また将来、発注システムが変わっても、データベースが構築されていれば、新たにデータを入力しなくて済むことが認識できたときに、真価を発揮することになると同協会では予測しています。

 「システムづくりではつくれば終わりというのではなく、始まりから終わりまで面倒を見られるようなシステムでなければなりません。これまではどのような産業でもつくれば終わりでしたが、これからは通用しない時代です。建設業も例外ではありません」(鈴村常務理事)

 IT化は取り組みのスタートであり、それで終わることはありません。同協会は大きな目標やビジョンを抱え、使い方を工夫して建設業の発展に幅広く活かしていきたいと意欲満々です。

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「SweetCALS」システムイメージ

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