
新宅 栄治 社長
履歴情報を共有してCS思想を貫く顧客至上主義集団
オフィス家具・用品、文具、事務機器メーカーのプラスの電子光学機器開発・販売部門であったP&C(プレゼンテーション&コミュニケーション)事業が、分社・独立して2001年に発足したのがプラスビジョンです。主力商品であるプロジェクター市場の急成長に対応し、「カスタマー・オリエンテッド」の経営理念を徹底させた高度な専業体制による事業戦略を推進しています。お客様の履歴情報を共有する仕組みを確立しながら、CS(顧客満足)思想を貫く顧客至上主義集団を目指しています。
- プロフィール
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プラスビジョン株式会社
- 本社/東京都文京区音羽1-20-11
- 設立/2001年
- 事業内容/プロジェクター、電子黒板、インタラクティブホワイトボード等の電子光学機器の開発・販売。
市場創造により「イメージクオリティーNo.1」企業へ

わずか0.9kgのプロジェクタ「Vシリーズ」
プラスビジョンの主力商品であるプロジェクターは、世界市場で5%のシェアを握り、国内市場では20%に達しています。「Vシリーズ」は重量がわずか0.9kgの超小型軽量プロジェクターで、ノートパソコンと一緒に持ち運んで使用するモバイル・プレゼンテーション分野を切り開く商品です。
「Vシリーズは、営業の方などが個人のプレゼンテーションに用いるのに最適です。これまで会議室の数がマーケットの飽和であったのが、1人1台のパーソナル商品になった瞬間に商品の可能性が飛躍的に増大しました。また、目先の販売量の拡大も重要ですが、お客様から獲得する信頼の方がはるかに重要だと考えています。市場が大きくなるパラメーターは、買われるかどうかではなく、買った商品が使い続けられるかどうかです」と、新宅栄治社長は語ります。
メーカーが多数参入して厳しい競争が繰り広げられているプロジェクター市場で、同社が追求しているのはお客様が求める最高品質を提供する「イメージクオリティーNo.1」です。そのために、お客様の声に耳を傾けるだけではなく、市場のニーズの鉱脈を探り、新たな市場創造を常に目指しています。
市場創造は、同社はじめプラスグループのキーワードとなっています。それを実現しようという熱い想いとエネルギーを示しているのが、根っからの顧客至上主義集団としての姿勢です。新宅社長が社員に言い続けているのが「商売イコール顧客」であること。社長を見て仕事をするのではなく、すべて「お客様を見て」「お客様のために」ソリューションを図ることを徹底させようとしています。
お客様からの声を真摯に受けとめる思想と姿勢

橋野 潮
カスタマーソリューション
デパートメントマネージャ。
手にしているのは
プロジェクタ「Vシリーズ」
同社にとってCRMとは、お客様の生の声を企業集団がスピーディーに行動するテーマに翻訳するシステムという位置づけにあります。「お客様からの声を真摯に受けとめる思想と、それにもとづいてお客様がほしいものを代理で作る謙虚な姿勢が、会社内にどれだけ根づくようにするかがCRMの本質です」と、新宅社長は強調します。
CRMシステムを構築し、運営しているのが、コールセンターを運営するカスタマーソリューションデパートメントです。問い合わせから修理状況の応答まで、お客様対応のすべてを完結する役割を担っています。同部門は、コンピューターと通信の双方の技術に詳しいNECソフトの協力を得て、まずコールセンターのヘルプデスク機能の構築からスタートし、次にCTI機能(電話連携)を付加するステップを踏んできました。ヘルプデスクでは、どのオペレーターが電話を受けても、応答内容は同じデータベースに蓄積され、次に同じお客様からの電話を別のオペレーターが受けても、これまでの履歴を把握したうえですぐ会話ができます。お客様にとっては、いつ電話をしてもどのオペレーターも自分のことを常にわかってくれているわけで、同社に対する満足度が高まります。
CTI機能では、お客様からの問い合わせに対して、オペレーターが電話の要件を聞く前にお客様のこれまでの情報を知ることができます。電話の着信と同時にお客様を特定し、画面にお客様の情報をポップアップして会話を進められます。「お客様を上位概念とする考え方から、社長に直結したカスタマーソリューションデパートメントは工場と直結した位置になり、顧客データベースを核としてネットワークでつながっています。コールセンターは電話の問い合わせに対する応答だけでなく、修理までを一括して取り込み、お客様対応はすべてカスタマーソリューションデパートメント内で完結できます」と、カスタマーソリューションの橋野潮デパートメントマネージャは語ります。お客様の情報は、見積依頼から始まって購入、お問い合わせまで、あらゆる情報が履歴として蓄積されています。また、顧客データベースの修理情報はそのまま工場内の品質改善にもつながり、活発な改善活動が展開されています。クレームに対応するだけで終わりではなく、サポートを徹底させて「お客様から感謝されるCS」を本格化させた仕組みとなっているのです。
膨大な情報から分析して汲み取る1行のノウハウ

原 蔵人
カスタマーソリューション
セクションマネージャ(右)と
田代聖吾
インフォメーションサービス
エキスパート。
同社コールセンターで。
ヘルプデスクのエスカレーション機能では、質問内容に応じて他のオペレーターやマネージャに対応を引継いでもらい、画面を転送することができます。東京のコールセンターで修理受付を行い、埼玉県入間にある工場に画面を転送して応答が行われ、コールセンターでは工場の進捗状況が反映された内容を見ながら、お客様と会話を行うことができます。
「CTI連携により、問い合わせ件数などを統計データとして管理でき、オペレーター1人ひとりの稼働状況まで把握が可能です。お客様から修理の受付を行って、約束の期間が過ぎても修理ができ上がっていないとマネージャに自動的に通知するSLA(Service Level Agreement)機能も活用しています。システムとして柔軟性が高く、GUI画面なので変更しやすく、カスタマイズを随時行っています」と、原蔵人カスタマーソリューションセクションマネージャ。
カスタマーソリューションデパートメントは、CRMシステムによってお客様のデータを相当に蓄積しています。「データマイニングによって、お客様から読み取った生データにもとづく肌感覚をどれだけ情報にできるか。膨大な情報から分析して汲み取れるのは、文章量でいうとわずか1行くらいではないでしょうか。その1行のノウハウがCS活動といえるのです」(新宅社長)
また、電話はもとよりEメール、FAX、Webなど、お客様とのあらゆる接点からの情報を1つのデータベースに登録し、その情報を活用していくマルチチャネル・コンタクトセンターとして、コールセンターの充実化を図っていく予定です。
「お客様は最終的には商売の原点である信頼で購入されるわけで、信頼の原点は人への信頼です。その1人ひとりが集まった会社への信頼を、お客様が選択するようにするのが究極の姿です」(新宅社長)。信頼の構築をサポートするのがCRMにほかなりません。
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