
経理部
別所 弘道 部長
すべての経営資源の情報を一元化するERPパッケージでスピーディーな業務フローを構築
景気低迷により公共・民需とも国内市場が縮小傾向にある建設業界は、厳しい経営環境を余儀なくされている。
エンジニアリング業界でもリストラやアライアンスの敢行による構造改革が進んだ。
そんな中、コスモエンジニアリングは石油精製や水素・ガスプラントなどのコア事業で蓄えた技術を深耕し、新規分野の開拓や海外への進出、グループ外への拡販など、積極的なチャレンジで攻めの経営を進めている。
その勢いは、すべての経営資源を効率的に管理し有効活用していくERPパッケージの導入によって支えられていた。
- プロフィール
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コスモエンジニアリング株式会社
石油プラント、ガスプラント、化学プラント、環境・水処理、石油LPG備蓄基地、流通基地、ファクトリー・オートメーション、コ・ジェネレーションなど、さまざまな生産活動を支えてきた総合エンジニアリング企業。「あらゆる産業分野で蓄積されたデータを基に、極めて柔軟な発想と革新的な視野を持つこと」を企業フィロソフィーに、常に新領域に挑戦し、幅広い分野で活躍している。豊かな経験と最新の技術、高度なノウハウに裏打ちされた企画・コンサルティングから設計、管理までを一貫して行う総合力への評価が高い。
- 本社所在地/東京都品川区東品川2-5-8天王洲パークサイドビル
- 設立/1958年11月1日
- 資本金/3億8,500万円
- 従業員数/正社員436名(2004年7月31日現在)
- 拠点数/本社:東京 事業所:国内5ヶ所 事務所:国内2ヶ所、海外1ヶ所
広く、深く、時代と産業を見つめ広範な生産活動をバックアップする「総合エンジニアリング企業」の挑戦
1958年の会社設立以来、ガス関連プラントの建設をはじめ、石油精製設備の建設・メンテナンスなどを通じて培ってきた技術やノウハウを基に、各種産業プラントや公共施設などのシステム設計から建設工事、メンテナンスまでをトータルにプロデュースする「総合エンジニアリング企業」として、業界でも大きな存在感を示すまでに成長してきた、コスモエンジニアリング。
石油精製プラントや都市ガス関連プラントといったエネルギープラントに加え、化学プラント、環境・水処理プラント、石油備蓄基地、流通基地、ファクトリー・オートメーション、コ・ジェネレーションなど、幅広い分野で生産活動を支えています。
また、近年は圧縮天然ガスを利用したエコステーション、排水ダイオキシン吸着装置、VOC回収装置などで環境問題の解決にアプローチしており、環境にやさしい先端技術の開発でも注目を集めています。
中でも、経済産業省資源エネルギー庁が実施する「水素・燃料電池実証プロジェクト(国内外の主要自動車メーカー、エネルギーメーカーなどが参画)」の一環として、2003年3月、横浜市大黒町に「水素ステーション」を設置。従来のプラント建設の技術・ノウハウをバックボーンにして、次世代エネルギーである水素を活用した燃料電池自動車用の水素充填ステーションを創出することに、プロジェクトの推進・設計段階から貢献しています。
そういった先進的な取り組みを支えるために、同社ではさまざまな業務を横断するかたちであらゆる経営資源を統合管理するERP※パッケージを導入し、業務プロセスの刷新と経営課題の解決が試みられています。
既存システムの顕在/潜在的な課題を徹底的に洗い出し、基幹システムの機能向上を積極的に推進

経理部
黒木 稔 担当次長
同社では2000年4月よりIT推進委員会を立ち上げ、全社的に基幹業務プロセスの見直しを進めています。「その取り組みの中で、経理データの効率的活用というテーマが浮上してきたのです。1984年よりオフコンを導入してシステム化していたのですが、時代とともに陳腐化が進み、その都度機能拡張して対応してきたことが、運用の複雑化を招くことになってしまっていました」と分析する経理部の別所弘道部長のように、さまざまな問題をはらんだままのシステム運用に限界が訪れていたのです。
また、基幹業務である経理システムはオフコンベースだったことから、そこへ社内情報LANシステムを連携させて各社員の端末からアクセスできるように整備していました。そのことで、同一データの二重作成といった業務ロスが発生。加えて、その2つのデータが別系統で走っていたことで更新時期にズレが生じるなど、両システム間の経理データの整合性が図れていないという問題もあったのです。「なにより情報の共有化による円滑な業務フローを構築することが最大のテーマでした」と経理部の黒木稔担当次長も当時を振り返ります。
そこで同社では業務プロセスの顕在/潜在的な課題を徹底的に洗い出すことに着手。「決算の月次更新を10営業日に短縮する」「端末からリアルタイムで経理情報を閲覧可能にする」「過去のデータを検索閲覧可能にする」「経理の専門知識がないユーザーでも操作できる」といった目標を設定し、基幹システムの機能向上に乗り出しました。
各業務システムのデータベースを統合して情報共有を進めるためにERPパッケージを導入
基幹システムの機能向上を図るにあたって、同社は業務を横断するかたちで各業務システムをデータベースの統合によって管理するERPパッケージの導入を決断。2000年12月にベンダー5社の比較検討に入りました。その際、重要視したのは「オフコンレベルの現状を把握し、私たちのニーズをパッケージでどこまで実現できるか」(別所部長)という部分です。この要望に一番近く、「データベースを統合して情報共有を進めたい私たちのコンセプトにNECソフトの提案が一番近かった」(黒木担当次長)という理由から、NECソフトの“建設アシスタント”が選ばれました。
両者のコラボレーションは2001年6月からスタートし、グループ本体のコスモ石油のSAP導入に併せるかたちで2002年4月にカットオーバー。一般的な建設業とは一線を画す「総合エンジニアリング企業」という業態のため、導入時にはパッケージ内の使える機能をフル活用しながら、同社独自の仕様や仕組みを採り入れるためにカスタマイズやアドオンを実施し、引合情報から完成までの業務のすべてを俯瞰でき、リアルタイムの情報把握によって的確な経営判断を行うツールとして活用されることになったのです。
あらゆる経営資源を統合管理するERPパッケージ“建設アシスタント”

分散している各業務システムを統合データベースによって一元管理。経営分析や予測シミュレーションを行い、戦略的な経営を支援するソリューション。経営層は引合情報から完成に至るまで、業務のすべてをリアルタイムに把握でき、的確な経営判断が下せるようになる。
- ERP
- Enterprise Resource Planningの略
要員、設備、資材、資金、情報など、企業のすべての経営資源を効率的に計画管理するマネジメント・システム。統合基幹業務システムと呼ばれることもある。 - 建設アシスタント
- 企業のすべての経営資源を効率的に管理し有効活用していくERPの考え方を、建設業界特有の業務プロセスに反映させた統合パッケージ。部門・支店ごとに管理していた情報を一元管理することにより、各業務分野に求められている迅速な情報把握と、的確な経営戦略を実現する。建設業界全般のIT推進における課題でもある建設CALS/ECやCI‐NET等の企業間ネットワークへの対応、さらにはグループ経営による日常の物流・生産・販売管理や連結決算等をリアルタイムに行うといった、将来的なシステム拡張にも柔軟に対応する。
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