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シミック株式会社
執行役員 
IT担当 IT本部長
小池 武義氏

転職者や新入社員がベテランのノウハウを共有できるナレッジマネジメントシステムを導入

医薬品開発の支援業務で急成長を続けているシミック株式会社。転職者や新入社員も多い同社では、スタッフ間でスムーズな情報共有を実現することが急務となっていた。機密も多い医薬品開発プロジェクトにおいて、情報保護と共有を両立させるために同社が選択したのは、NECソフトのナレッジマネジメントシステム「KnowledgeWorld」だった。

プロフィール

シミック株式会社

  • 本社所在地:東京都品川区西五反田7-10-4
  • 設立:1985年
  • 資本金:30億8,775万円(2007年9月末現在)

急成長する企業が切実に必要とする情報共有

  3人で始めた医薬品開発受託機関が、わずか15年で2,000人(連結会社計)規模の巨大企業に―。シミック株式会社は、CROを事業の柱として急成長を遂げてきました。

栃内 明華氏
シミック株式会社
IT本部
SIS アシスタントマネージャー
栃内 明華氏

 CRO(Contract Research Organization)というのは、製薬メーカーの新薬開発時に、治験に関わるさまざまな業務を受託する機関を指します。「モニター」と呼ばれるスタッフにより、治験が実施基準や計画に従って実施・記録及び報告されているかを確認するのが、CROの主な業務です。1つの新薬が誕生するまでには10年以上の歳月が必要と言われています。中でも治験は3〜7年を要し、フェーズ1〜3までの試験段階に分かれます。通常は各フェーズごとにプロジェクトチームを立ち上げ、モニタリング業務を実施します。シミックでは、2006年11月にNECソフトの「KnowledgeWorld」を導入し、情報共有に活用してきました。

 「弊社は急激に成長してきたため、転職者が多く活躍しています。出身が違う人が集まると、仕事のスタイルも違うので、それぞれが持つノウハウを共有・活用することが大切だと考えました。また、新卒採用も積極的に行っていたため、モニターとして必要な専門知識を習得する意味でも何らかのシステムが必要でした」。そう語るのは、社内ナレッジマネジメントシステムの運用・管理を担当するIT本部SISアシスタントマネージャーの栃内明華氏です。

 メールを社内コミュニケーションの主要ツールとして使用していたシミックでは、メーリングリストを使って情報共有を行ってきました。しかしメールだけでは過去のデータを参照しづらく、ノウハウをみなで共有しにくいという難点があります。そこで候補に挙がったのがナレッジマネジメントシステムです。

使い勝手の良さを評価し、KnowledgeWorldの導入を決定

  同社執行役員でIT本部長の小池武義氏らは、十数社のナレッジマネジメントシステム製品を比較し、最終的にKnowledgeWorldを含む2製品にまで絞り込みました。導入の決め手となったのは、2ヶ月の試用期間におけるユーザーの意見でした。

 「カタログで見ると競合製品の方が魅力的に思われたのですが、試験導入して社内の意見を聞いたところ、KnowledgeWorldが高い評価を得ました。例えば、固定的な項目の入力がしやすかったり、入力フォームを自分たちでカスタマイズできるといった点ですね」(小池氏)。

 パッケージでありながら柔軟な使い勝手が実現されていたため、当初の評価を覆し、本格導入が決定されました。

トップの積極参加で進んだナレッジマネジメントシステムの導入

情報共有を進めるシミック

 シミックの情報共有システム「ナレッジポータル」に登録されているユーザーは約1,000名。CROのプロジェクトごとにコミュニティが作られ、各コミュニティの運用は各プロジェクトリーダーに任されています。情報共有システムを導入しても活用されないという例は少なくありませんが、シミックの場合は半数以上が2日に1回はアクセスし、月毎では8割のユーザーが利用しているという結果が出ています。

 ユーザーからの意見も、「新人教育がしやすくなった」「プロジェクト間で情報をやり取りしやすくなった」と好評です。
 社内における情報共有システムが活用されるかどうかは、ユーザーからいかに情報を発信してもらうかにかかっています。シミックでは経営層が情報共有の重要性を理解しており、当初から積極的に情報を発信する姿勢を見せていました。特に、ナレッジマネジメントシステム導入プロジェクトを立ち上げた取締役副社長の市川宏司氏は、ナレッジポータルのトップページに表示されるブログを自ら立ち上げ、海外の医療事情などについてユーモアを交えながら紹介しています。

コミュニケーションを活性化するコツとは?

シミック社内でのナレッジポータルの画面。所属部署ごとのコミュニティやプロジェクトの進捗一覧が分かりやすく並んでいる
シミックおよびNECソフト双方で社内の業務に合わせたアイディアを出し合うことで、ユーザーにとって利用しやすく、管理者にとって運用しやすい仕組みを提供している

 経営層の意気込みを伝えることは重要ですが、それだけでは現場で日々使われるシステムにはなりません。運用では細やかな心遣いが必要になってきます。
 「コミュニティに質問が書き込まれて、3日経っても回答がつかない場合はプロジェクトリーダーに連絡し、対応してもらうようにしています。ほったらかしにされたと感じたら、そのユーザーは2度と書き込んでくれなくなってしまうでしょう」(栃内氏)。

 栃内氏は約3ヶ月に1回の割合でメールマガジンを発行しており、この中で部門長からのメッセージやキャンペーン情報などを紹介しているということです。そのほか、ユーザーが率先してナレッジポータルを使うための仕掛けを業務の中に組み込んでいます。例えば、新しいプロジェクト開始時には、ナレッジポータルでコミュニティを作成することが決まりになっています。

 シミックでは、従来からメールでのコミュニケーションが中心であったため、メールシステムといかに連携させるかということも、情報共有の成否を決める大きなポイントでした。そこで同社は、ナレッジポータルに投稿するためのメールアドレスを各プロジェクトごとに用意し、メーリングリストに投稿する際には必ずこのアドレスもCCに入れるというルールを設定しました。こうしておくことで、メールでのやり取りも自動的にナレッジポータルに蓄積されます。

 「こうしてコミュニティに情報を蓄積しておけば、プロジェクトメンバーの入れ替えがあったとしても、後からプロジェクトに参加した人も過去のやり取りをいつでも参照でき、状況をすぐ把握できます」(栃内氏)。

継続的なパートナーシップが情報共有を活性化する

 コミュニティを活性化するための取り組みに終わりはありません。シミックとNECソフトでは、互いにアイディアを出し合いながら、ナレッジマネジメントシステムを常に進化させています。

 例えばCROの業務では、プロジェクトごとに機密保持を行う必要があるため、コミュニティへの投稿はプロジェクトメンバーにしか見られないようになっていますが、全社で共有したい情報もあります。KnowledgeWorldにはアクセス権の設定機能もあるので、クライアントやプロジェクト以外の共有できる情報は、共通コミュニティで公開しています。

 「KnowledgeWorldはパッケージなので、機能の追加や改良についてはバージョンアップでの対応となるのが通常ですが、細かな修正や改良については新バージョンを待たずとも、柔軟に最小限のコストで対応してもらえています。また導入後もいろいろなアイディアをお互いに出し合って改良をし続けていく、良い関係が築けていると思います」(小池氏)。
 このような両社のアイディアが1つの形となったのが、「評価ポイント」を利用した情報共有活性化の試みです。積極的に投稿するユーザーや評価の高い書き込みをしたユーザーにポイントを与えることで場を盛り上げようとしています。

 「私の業務の中心は自社のWebページや社内イントラネットの制作運営なのですが、ナレッジポータルは管理の手間がかからないため、本来の業務をこなしつつ、効率的に運営できています。おかげで、新しいアイディアを形にする時間も取れるようになりました。これからも細かいアイディアを積み重ねて、さらに情報共有を活性化したいと思っています」(栃内氏)。 

シミックおよびNECソフト双方で社内の業務に合わせたアイディアを出し合うことで、ユーザーにとって利用しやすく、管理者にとって運用しやすい仕組みを提供している
シミックおよびNECソフト双方で社内の業務に合わせたアイディアを出し合うことで、ユーザーにとって利用しやすく、管理者にとって運用しやすい仕組みを提供している

システム担当より

04

NECソフト株式会社
ITシステム事業部
コラボレーションサービスグループ
プロジェクトマネージャー
木藤 整敬

NECソフト株式会社
ITシステム事業部
コラボレーションサービスグループ
リーダー
山下 雅洋

NECソフトでは、導入後の社内のワークフローに柔軟に対応できるよう、細かい仕様やインターフェースの変更に対応し、またトラブルが生じた際、迅速に対応できるようサポート体制を敷いています。お客さまから頂いたアイディアやフィードバックは、KnowledgeWorldのバージョンアップに反映させ、常にお客さまのニーズを製品に反映できるよう心がけています。KnowledgeWorld は、こうしたお客さまの声を集めて、進化し続けるソリューションだと言えると思います。

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