
日本電気株式会社
BIGLOBEカスタマリレーション本部
金井浩樹マネージャー
コールセンターの機能強化と、蓄積データを分析するBIツールで「サービス充実度No.1」を目指す
インターネットの世界は、ブロードバンドの浸透により、インフラの整備段階からアプリケーションサービスの普及とユビキタス社会の実現に向けた、新たなステップに移行してきた。各ISPや新旧キャリアなどの会員の獲得争は熾烈を極める一方だ。その流れの中、各種サービスやコンテンツの充実で、既存会員のCS向上と新規会員獲得に積極的な動きを見せるBIGLOBE。「サービス充実度No.1 」を目指す独自の事業展開を支えていたのは、顧客接点であるコールセンターで収集された情報の分析によるCRMへの挑戦だった。
- プロフィール
-
BIGLOBE
1996年にNECのISP事業としてスタート。以来、インターネット接続サービスにとどまらず、さまざまな高付加価値サービスを提供する。現在、「ブロードバン度100%」のスローガンの下、メールウイルスチェックなどのセキュリティーサービスをセット化した「セキュリティーセットV2」やIP電話サービス「BIGLOBフォン」、スポーツや映画などの人気動画を集めた「BIGLOBEストリーム」、コミュニケーションを促進する「ウェブリブログ」、高品質ブロードバンド映像配信サービス「BIGLOBE.TV on 4th MEDIA」など、多彩なコンテンツやサービスを展開中。
- 会員数/付加価値サービス会員1,440万人、接続会員419万人(うちブロードバンド接続会員85万人)(2004年3月末現在)
- アクセス数/BIGLOBE関連ホームページ全体2,845万ページビュー/日(2004年9月末現在)
- コンテンツ/873個(2004年9月末現在)
- コマース/ショッピング総店舗数675店舗、E‐MYCASH加盟店月末現在)
顧客情報をより詳細に分析できるBIツール“BusinessObjects”で実質効果のあるCRM体制を構築
会員数の急増やサービスの拡充といった環境変化に伴う1次開発を終えたBIGLOBEのコールセンターは、 300人超のオペレーターによる24時間体制でサポートサービスを提供し、順調に稼働していきました。しかし、さらなる会員数の増加やサービスの拡充が進んでいく中で、2002年頃から「コールセンターで収集できる顧客の声を、より効率的に各部署にフィードバックしてサービスに反映したい」という声が現場からあがるように。「“amdocs Clarify CRM”でもカテゴリー機能を使って、業務運営上必要なデータを取得し、運営マネジメントに活かしていました。しかし、24時間体制で稼働しているメイン DBから分析用にデータを抜き出すのは、安定稼働が絶対のシステムには負担が大きすぎました。また、専用ツールがなく、分析に関してはすべて手作業だったため、業務負担が大きかったのも悩みの種でした」とBIGLOBEカスタマリレーション本部の金井浩樹マネージャーが当時抱えていた課題を話します。
そこで、プロジェクトは2次開発フェーズに突入。より高度なCRMを実践し、CSの向上につなげるため、顧客セグメンテーション、パーソナライゼーション、データマイニングなどの手法を採り入れた分析ツールを導入し、サービスやビジネスと直結した、実質効果のあるCRM体制の構築に向け動き出したのです。
こうしたBIGLOBEのニーズや課題を受け、パートナーであるNECソフトが提案したのは、世界中で多くの導入実績を持つBIツールの“BusinessObjects”を用いたサブシステムの構築でした。
「“BusinessObjects”は連携するシステムのDBとの融和性が高く、多様なデータ分析やレポート作成機能を持ち、Webブラウザーなどを介してユーザーレベルで簡単にカスタマイズできるBIツール。窓口対応情報と顧客情報を組み合わせて統計的な分析が可能になるほか、さまざまな施策検討時の効果予測データへも結びつけられるようになります。NECソフトの提案は的確なものでした」(金井マネージャー)。

コールセンターで蓄積された会員からの問い合わせなどのナレッジをVOICEシステムで分析し、頻度の高いものをサイト上で公開した「ヘルプサーチ」。VOICEシステムによって実現したCS向上サービスのひとつ。社内各事業部の現場での意識向上にも結びついている。
CSと自社利益の最大化を目指しさらなる機能拡張に挑む
NECソフトは2002年12月から本格的に提案を開始。特別なプログラミングの必要がなく導入負荷が少ない“BusinessObjects”の特性を活かし、直前まで評価・検討を繰り返しながら2003年7月、「VOICEシステム」と名付けられた分析システムが、無事、構築されました。金井マネージャーも「コールセンターの運営ノウハウはもちろん、他社ベンダーの製品特性も熟知していたNECソフトに、安心して任せられました」と評しています。
また、「これまで各種分析データの取得に1~2週間かかっていたのが、デイリーでの抽出が可能。システム管理者でなくともWebベースですぐDBにアクセスできるようにもなり、情報の共有化と有効活用が格段に進みました」(佐藤グループマネージャー)、「顧客別、案件別などのデータを日ごとに追いかけられるようになり、分析の切り口が劇的に増加。ビジネスを左右する重要なお客様の声を事業活動にスピーディーに反映できるようになりました」(金井マネージャー)と手応えを語るように、すでにBIGLOBEにはいくつもの改善効果が現れているようです。
今後は「サービスやビジネスにお客様の声を反映させるCRMの本当の意味を、経営層から現場スタッフまで、全員が常に実践するよう意識改革していきたい」(佐藤グループマネージャー)というテーマの追求をはじめ、IP化が急速に進むインフラへの対応など、さらなるCS向上に向けた3次開発に着手中とのこと。常に顧客第一主義で利便性の追求に挑んできたBIGLOBEの今後の動きから目が離せません。
サービスやビジネスと直結した実質効果のあるCRM体制「VOICEシステム」

会員数の増加やサービスの拡充といったビジネス環境の変化にも柔軟に対応。各種レポート作成や分析に必要なデータを統合管理し、簡単な操作でユーザーが迅速にビジネス判断に必要なデータにアクセスできる環境を提供する。
システム担当者より

NECソフト ロジスティクスシステム事業部
CRM グループリーダー
工藤 重人
システム化されていなかったコールセンターにCRMソリューションを投入するところから携わっています。ISPというお客様ゆえ、サービスの機能強化や新設が頻繁にある世界ですから、要求があってから実装するまでのリードタイムをいかに短縮できるかに、苦労してきました。今後も引き続き、導入した VOICEシステムを、より有意義に使いこなしていただけるような提案を持って、CS向上を追求するお客様を全面支援していきたいと思います。
NECソフトより
国内有数のISP、BIGLOBE様の顧客接点である大規模コールセンターのシステム構築・運用からCRMを実践する、今回の案件。常にCS追求を考え、その徹底に挑むお客様とのコラボレーションは、私たちにとっても大きな収穫となりました。利益創出のためのコスト削減といった視点だけでなく、サービスやビジネスの拡充に活かす今回のCRMソリューションは、これから導入を考えている企業様や、既存システムの導入効果に疑問を抱いている企業様にとって、大きなヒントとなるはずです。
- ※本ページに記載されている情報は掲載時におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承下さい。
- 1ページ目
- 2ページ目









